浄土曼荼羅

曼荼羅というのは、もともとは密教系の宗教において用いられてきたものです。日本では日蓮宗、法華宗、そして創価学会などの影響から、曼荼羅という概念が広く認知されていますが、それらは曼荼羅と一口で表現するにはあまりにも広いものになっているといえるでしょう。

浄土曼荼羅(つづき)

そんな中でも、浄土曼荼羅というのは、元々の曼荼羅とは関係の薄い曼荼羅といえます。関係が薄いというよりも、全く違うものなのですが、曼荼羅という言葉が使われているといったほうがよいでしょう。

浄土曼荼羅というのは、本来は浄土変相図と呼ばれる仏教絵画です。返送図というのは、極楽往生を願う貴族たちが描かせた絵画です。

日本では浄土というと、西方極楽浄土をイメージする人が多いはずですが、元々は浄土といってもたくさんあります。

西方極楽浄土は阿弥陀如来の浄土ですが、他に薬師如来の瑠璃光浄土、阿しゅく如来の東方妙喜世界、釈迦牟尼仏の無勝荘厳国などが浄土として知られています。

そういった浄土の様子を描いた仏教絵画が、浄土変相図として中国などで発達し、日本に伝わった際に、浄土曼荼羅という風に呼び名を変えたのですね。

浄土曼荼羅はその発生の過程を見ても分かるように、多くの種類のものが描かれており、密教における曼荼羅のように決まった構図、配置というのが定められていません。

しかし、いずれの浄土曼荼羅も極論すれば浄土三部経という教典を視覚化したもので、内容には似通ったところも見られます。

当麻寺、光明寺に所蔵されているものが日本の国宝に指定されており、代表的な浄土曼荼羅ということができるでしょう。


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