立体曼荼羅

曼荼羅というと、一般的には平面に描かれた仏教絵画のことを指す言葉です。密教の曼荼羅では、中央に大日如来が配置され、その周囲を阿しゅく如来、宝生如来、阿弥陀如来(無量寿如来)、不空成就如来が囲むといったものになります。

立体曼荼羅(つづき)

そういった曼荼羅の表す宇宙を、実際に立体の仏像で配置してみたらどうなるのでしょう。

実は、そういった立体曼荼羅というのが作られている場所があります。

日本における代表的な密教である真言密教の根本道場として栄えた東寺です。東寺の講堂には、普段は絵画における二次元でしか見ることができない曼荼羅が、仏像を使って立体的に配置されている様子を拝むことができます。

立体曼荼羅の中央には真言密教の本尊である大日如来が配置され、その周囲を阿しゅく如来、宝生如来、阿弥陀如来、不空成就如来が取り囲んでいます。これらが五智如来を表しています。五体とも国の重要文化財に指定されています。

そして講堂に向かって右側に配置されているのが五菩薩と呼ばれる菩薩像です。菩薩は慈悲の姿に化身した五智如来で、中央に金剛波羅密多菩薩、その周りを金剛薩凱菩薩、金剛法菩薩(観自在菩薩)、金剛宝菩薩、金剛業菩薩の四体が取り囲みます。

向かって左側は五大明王で、菩薩と逆に忿怒の形相で内外の諸魔を退治するといわれる五智如来の化身です。中央に不動明王、その周りを降三世明王、大威徳明王、軍荼利明王、金剛夜叉明王が囲みます。

五菩薩、五明王のうち、金剛波羅密多菩薩は災害により後世に補修されたものですが、残り9体は国宝に指定されています。

この周りを四天王、及び梵天、帝釈天が取り囲む形で配置され、立体曼荼羅として親しまれています。


Copyright 曼荼羅の基礎知識 All rights reserved.

privacy